ワクチンはおそろしい感染症から愛犬、愛猫を守ります。
日常のいたるところで伝染病は潜んでおり、感染の機会に曝されています。中には愛犬、愛猫の命を奪う可能性もある恐ろしい病気も存在します。
生後、母親からもらった移行抗体により、しばらく免疫の防御効果を持っています。それが次第に低下し、病気にかかるリスクが高くなります。そこで母親からもらった免疫の防御効果がなくなる前に、早期からワクチン接種を行い感染症にかかる危険性をより低くします。
また成犬であっても、徐々にワクチンの効果は弱まってきますので、定期的な接種が必要です。青年期は活動範囲も広く、老齢期は免疫力も低下してくるのでよりワクチンによる免疫の強化が重要となってきます。
混合ワクチン:ワンちゃんネコちゃん共にいくつかの種類があります。その子毎の生活環境に応じて、一番適切なワクチンを接種させて頂いています。
狂犬病ワクチン: | 狂犬病予防法により1年に1回、全頭接種が義務づけられています。 |
集合注射が苦手な子、集合注射に行けなかった子は動物病院で接種しましょう。 登録や鑑札・済票の交付も忘れずに行いましょう。 |
わんちゃんを飼われている方は、春になるとフィラリア予防で来院されます。フィラリア症は感染してしまった場合、命が奪われる可能性もある恐ろしい病気です。
蚊がフィラリアに感染した犬を吸血することで、蚊の体内にミクロフィラリアが入ります。フィラリアは蚊の体内で幼虫に発育し、非感染犬が幼虫を持った蚊にさされると、犬の体内で成虫に発育し肺動脈や心臓に寄生します。
感染初期にはほとんど症状は現れませんが、次第に進んでいくと咳が出たり運動量が低下します。慢性症では発咳や呼吸困難、貧血、腹水、肺高血圧症、心不全症状などがみられます。
フィラリアの幼虫を駆除する予防薬を投与します。蚊が活動する時期は毎年、予防しましょう。予防期間は5月〜12月までですが、年や地域、生活環境によって蚊を見かける期間は変わります。早い時期から見かける場合は長く投与する事もありますのでご相談ください。
薬は様々な剤型がありますので、投薬しやすいものを相談の上処方させて頂きます。
ノミは室内、室外で一年中見かける寄生虫です。体に寄生するとかゆみからの皮膚炎、唾液やフンに含まれる物質によるアレルギー、大量寄生すると吸血による貧血などの病気を起こします。人にもかゆみを起こします。
マダニは草むらなどに潜み、散歩時に犬や猫の体に寄生し、吸血によって貧血を起こします。また本当に恐ろしいのは、吸血されることにより、生命に危険を及ぼす感染症に感染するリスクがあることです。バベシア症、ヘモプラズマ症、ライム病、また人間に対しても、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を引き起こすリスクがあります。
マダニが犬や猫の体についている場合は無理に取ると、病気の感染などのリスクがあるため、動物病院で適切なお薬で駆除しましょう。様々な薬の投与法がありますので、相談の上処方させて頂きます。